M&A ⽀援機関登録取消処分に関するお詫び及び調査結果・原因分析・再発防⽌策について
当社は、特定の買主にかかる複数のM&A 案件への対応に関し、2025年1⽉24⽇付で中⼩企業庁よりM&A ⽀援機関登録制度に基づく登録取消処分を受けました(以下、「本件」といいます。)。
本件により、お取引先様、関係者の皆様に多⼤なるご⼼配とご迷惑をおかけしましたことを、⼼より深くお詫び申し上げます。
当社は、本件を重⼤な問題として受け⽌め、当社内において関係役職員へのヒアリング、関連資料及び従前の社内調査結果の確認等による調査を実施するとともに、原因分析及び再発防⽌策の検討を⾏いましたので、以下のとおり公表いたします。
1.本件の概要
本件は、当社が仲介⼜は⽀援を⾏ったM&A 案件において、買主の資⾦⾯及び契約履⾏能⼒に関する懸念が⽣じた後の案件対応について、売主への情報提供が不⼗分であったほか、買主に関する懸念事項があったにもかかわらず案件を推進すべきとの⽅針を採ったことがM&A 仲介業者としての善管注意義務違反にあたると認定されたことから、M&A ⽀援機関登録制度に基づく登録取消処分を受けたものです。
2.経営体制の刷新と調査の実施
その後、当社は、2025年7⽉8⽇付で東京証券取引所スタンダードに株式上場する株式会社fonfunからの資本参加を受けるとともに経営体制を刷新し、新たに同社の代表者でもある⽔⼝翼⽒を当社代表取締役社⻑に選任し、弁護⼠である⽥中宏明⽒を社外取締役に選任するなど致しました。
そして、本件の事実関係及び背景を把握するべく、本件当時の代表取締役社⻑であった牧⽥彰俊⽒(現・代表取締役副社⻑。以下、「牧⽥⽒」といいます。)を除く新たな経営陣のもとで関係役職員及び元役職員へのヒアリングや過去の監査役会調査結果の確認等の調査を⾏い、本件に⾄った経緯及びその背景の把握に努めました。
3.調査結果の概要と関係当事者の処分等
調査の結果、当社は、買主に関する一定のリスク情報及び契約履行に関する懸念を認識していたにもかかわらず、当該情報に対する社内共有及び案件進行判断を組織として適切に対応するプロセスが明確でないまま、同一買主に対する別案件の仲介業務を継続したことが、本件処分の直接的原因であると認識しております。また、当該状況を招いた背景として、業務運営体制及び内部統制環境に複数の課題が存在していたことが確認されました。
この調査結果を踏まえ、社内規定に則り、本件について責めを負うべき役職員(牧田氏を含む。但し、処分実施時に当社の役職員としての資格を有する者に限る。)に対し、厳正な懲戒処分を行っております。
なお、本件に関連する売手からは訴訟の提起を受けております。今後は裁判手続を通じて売手に対する適切な当社の責任を果たしていく所存です。
4.原因分析
当社は、本件の原因が個別案件対応における問題にとどまらず、組織自体が抱える課題に起因するものであり、その要点を以下のとおりに整理しております。
(1)コンプライアンス教育及び倫理研修の未整備
法令遵守及び仲介業者として保持すべき知識及びその理解を図る従業員向け教育システムが十分に整備されておらず、当社内におけるコンプライアンス意識の十分な定着が図られていなかったこと。
(2)業務管理及び記録管理体制の不備
標準業務フロー、承認プロセス及び案件判断過程の記録・報告の仕組みが整備されておらず、案件リスクの把握及び組織的意思決定を行う仕組みが整っていなかったこと。
(3)案件遂行における企業風土の課題
事業拡大過程において成約重視の意識が先行し、顧客利益の観点からする適切な案件対応を行う意識が不足していたこと。
(4)専門部署及び法務による牽制機能の不十分さ
M&Aにかかわる専門知識を有する部門及び法務部門(外部弁護士を含む)の関与が部分的かつ任意的であったことにより、案件全体を俯瞰したチェック及び助言機能が十分に発揮されていなかったこと。
(5)モニタリング及び監査機能の不足
定期的な内部監査及び外部レビューの仕組みが体系的に整備されておらず、改善サイクルが十分に機能していなかったこと。
(6)組織拡大に伴う内部統制環境の不十分さ
急速な人員拡大及び業務量増加に対し教育・管理・監督体制の整備が追いつかず、適切な内部統制システムが構築できていなかったこと。
5.再発防止策
当社は、上記原因を踏まえ、以下のとおりに再発防止策を進めております。
(1)コンプライアンス教育体制の強化
・M&Aガイドライン及び関連法令に関する研修の必修化
・ケーススタディ及び理解度テストの導入
・一定基準未達者への業務制限
・職業倫理研修を含む継続的研修プログラムの実施
(2)業務統制及び案件管理体制の整備
・標準業務フロー及び承認プロセスの策定
・案件管理システムによる進捗及び判断記録の義務化
・買主適格性確認及びリスク判断基準の明確化
・クロージング条件確認及び履行確認プロセスの導入
(3)専門部署及び法務レビューの強化
・業務推進部の案件関与の必須化
・基本合意及び最終契約等の重要段階における法務レビュー義務化
・外部専門家の助言活用
(4)組織体制及びコンプライアンス機能の強化
・独立したコンプライアンス担当室の設置
・案件承認プロセスにおける独立チェック機能の導入
・ネガティブ情報及び内部通報の集中管理体制の構築
(5)モニタリング及び監査機能の強化
・四半期内部監査の実施
・年次外部レビューの導入
・問題発生状況・改善状況の経営会議及び取締役会への報告
(6)企業風土及び評価制度の見直し
・売上偏重評価の見直し
・顧客満足度の検証実施
・コンプライアンス遵守関連事項の人事評価項目取込み
・経営陣によるコンプライアンス重視方針の明確化
6.今後について
当社は、本件を厳粛に受け止め、再発防止策の着実な実行及び内部管理体制の継続的強化を通じて信頼回復に努め、M&A支援機関登録への再登録を目指してまいります。また、これらの施策を実施により内部管理体制の構築・運用が安定化した後、再登録の申請を行うことを予定しております。
関係者の皆様におかれましては、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
本お知らせのPDF版は以下よりご確認いただけます。
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